国民年金をわかりやすく!②
大学生からサラリーマンに至る過程を説明しましたが、「国民年金」の区分は、その間に「第1号被保険者」から「第2号被保険者」に変わりました。60歳まで定年しなければ、「第2号被保険者」のまま過ごすことになります。
被保険者の区分
第1号被保険者⇒自営業者、学生
第2号被保険者⇒会社員・公務員
第3号被保険者⇒第2号被保険者の配偶
国民年金の平均受給額
「第1号被保険者」の平均受給月額は、約5万6,000円です。実際には、保険料の納付月数で決まりますので、20歳から60歳までの40年間保険料を納めた方であれば、約6万5,000円を受け取ることができます。
さらに、「第2号被保険者」の方、前段で学生からサラリーマンに至る過程で「国民年金」を納めた方は、上記の5万6,000円のほかに厚生年金部分が支給されます。
厚生年金と国民年金合わせ、14万5,000円が平均となります。
出典:厚労省「平成29年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」
国民年金の計算式
国民年金の計算方法は思った以上に簡単です。以下の計算式で求められます。
78万100円×保険料納付月数÷480=国民年金受給額(年額)
ここの480は40年×12カ月より算出。
満額もらえる場合は年78万100円となり、月約6万5,000円です。
この金額は65歳から受給する場合ですので、保険料の免除期間がある場合や、年金の繰り上げ受給、繰り下げ受給をする場合は計算が異なります。
国民年金はトクか
「厚生年金」は後日説明するとして、「国民年金」だけに限ってお話しします。毎月16,540円(年によって変動)を40年間納めた場合、総額800万円程度になります。
受給額が毎月6万5,000円ですから、10年間で元が取れる計算になります。長生きすればするほどとてもおトクなんです。長生きリスクという言葉がありますが、あくまで年金は保険です。
「国民年金保険」という名前のとおり、万が一に備えた保険です。国民年金には税金が投入されているので、支払った額より多く受給されるんです。
年金の減額が騒がれていますが、現在と比べて減額されるだけであり、それでも国の保険に勝るものはありません。割りの良い保険であることは変わりませんので、きちんと納めておくことが大事です。
まとめ
国民年金の平均受給月額は、約5万6,000円です。保険料の納付月額によって変わってきます。
国民年金は長生きリスクの保険です。税金が投入されているため、どの民間保険よりも優れています。
20歳になったら必ず支払いはしましょう。