新型コロナウイルスで年金はどうなる?②
私たち現役世代は、株価下落により年金の支給額は減るのか。とても気になりますよね^_^
昨日の記事で、年金保険料の一部を積立金として、GPIFが運用しているとお話ししました。
しかも、その積立金は将来世代の蓄えとして運用していると…したがって、現在年金を受給しているお年寄りにはまったく関係がない話でした。
GPIFの運用状況
将来世代の私たちの年金の一部となる積立金の運用状況を見ていきます。GPIFは、四半期に一度、運用成績を公表しています。
2019年度第3四半期の公表資料によると、運用資産額が169兆円で、運用開始してからの累計収益が75.2兆円もあるんです(時価評価)。
「株は儲かるのね」と思ってしまうくらい儲けています^_^5割り増しくらいですか!もちろん単年度だけで見た場合には損している時もあります。
例えば、2015年には5兆円程損しています。中国株の大暴落に端を発したチャイナショックのときですね。
そのほか、2018年10月〜12月の3ヶ月で15兆円も損しています。運用額の約10%ですからね、この時は各方面から叩かれていました^_^
ただ、2018年度の一年間で見た場合には儲かっているんですよね。
2020年1月〜3月の運用実績はひどいことになっているでしょうね(><)
株なので上がる時もあれば下がる時もあります。
GPIFのポートフォリオです。長期投資に分散投資でかなり堅実な投資をしていると思います。
国内債券35%、国内株式25%、外国債券15%、外国株式25%
世界経済は成長することが前提ですから、株価も上昇するわけです。短期で見た場合には一時的に損をすることがあっても、長期投資は、長い目で見た場合には儲かるようになっているんですね。
リスクとリターンの関係
いくら、長期投資で分散投資しているとは言え、投資に違いありません。当然ながらリスクもあります。
将来受ける取る年金の1割が積立金からの運用収益ということですので、運用失敗ということになれば、私たちの貰える年金が1割減ることを意味します。
ただ、リスクの裏にはリターンがあります。リスク低減のため、長期投資・分散投資をしている点や、これまでの運用実績を見ても、心配に及ぶ必要はありません。
株価下落=年金が減るというアオリ記事については、一部分の悪い情報のみを取り上げ、不安を煽るやり方は好ましいとは言えません。
まとめ
新型コロナウイルスの影響による株価下落で年金は減りません。一時的にGPIFの評価益は悪くなりますが、長期的視点に立った場合、必ず株価は戻ります。
念のため、今回は株価下落による年金受給額が減るかどうかというテーマです。新型コロナウイルスの影響で会社が倒産し、厚生年金保険料の支払いから国民年金保険料へと切り替わることによる年金受給額の減少についてではありませんのでご了承ください。