社会保険料を減らす働き方改革(4月〜6月は残業しない)②
4月から6月は残業しないなんて出来るのか…
テレワーク中は、何かと残業がしにくい風潮ではありますが。
今日は、実際に、給与をいくら下げたら社会保険料の支払いが減るのかを見ていき、損益分岐点を出してみたいと思います。
給与が増えると保険料が上がる
社会保険料は、毎月の給与(報酬月額)に保険料率をかけて計算されます。したがって、給与が増えるにつれて保険料が上がっていく仕組みとなります。
「報酬月額」とは、会社が社員に支払う一ヶ月の給与のことです。基本給のほか、通勤手当や残業手当などの各種手当を加えた1カ月の総支給額のことです。
前提条件
4月〜6月の残業代を
①毎月1万円減らす
②毎月3万円減らす
③毎月5万円減らす
7月以降通常の残業をする。現実的なところとして、この3パターンで計算してみます。
毎月平均30万円ほどの報酬月額がある方で計算してみます。そうすると、標準報酬月額はこのうようになります。これに保険料率を乗じてあげるだけです。
①毎月1万円減らす→標準報酬月額28万円
②毎月3万円減らす→標準報酬月額26万円
③毎月5万円減らす→標準報酬月額24万円
社会保険料の減少
前提条件を基に残業代を減らした場合に、社会保険料がどれほど減少するか調べてみました。
健康保険料
標準報酬月額が30万円の方の通常の保険料はこうでした。
30万円×4.935% 月14,805円
年間177,660円
①毎月1万円減らす→月987円減少
→年間11,844円減少
②毎月3万円減らす→月1,974円減少
→年間23,688円減少
③毎月5万円減らす→月2,961円減少
→年間35,532円減少
介護保険
標準報酬月額が30万円の方の通常の保険料はこうでした。
30万円×0.895% 月2,685円
年間32,220円
①毎月1万円減らす→月179円減少
→年間2,148円減少
②毎月3万円減らす→月358円減少
→年間4,296円減少
③毎月5万円減らす→月537円減少
→年間6,444円減少
厚生年金保険料
標準報酬月額が30万円の方の通常の保険料はこうでした。
30万円×9.15% 月27,450円
年間329,400円
①毎月1万円減らす→月1,830円減少
→年間21,960円減少
②毎月3万円減らす→月3,660円減少
→年間43,920円減少
③毎月5万円減らす→月5,490円減少
→年間65,880円減少
次回に続きます。