公的年金の不安・疑問を解消②
今日は、前回の続きです。
将来の年金受給額はどうなるか
年金の将来を予想した財政検証は悲観するようなレポートにはなっていませんでした。
詳細は過去の記事をご覧ください。
もちろん、今後の社会経済状況の変化によって変わってきます。どのような変化をするかがすごく重要な要素になります。
ただ、これは誰にもわかりませんよね。良くなっているかもしれません、悪くなっているかもしれません。ただ経済は右肩上がりで成長するよう国が舵を切ります。
GDPや株価もそうですが、すべて右肩上がりで成長させますよね。
日本の崩壊は想定していません。年金の将来についても悪いようにはならないような気がします。
賦課方式から積立金方式へ移行するとどうなる
それでも嫌、自分のお金がリタイヤ世代に取られるのは…
という方もいると思います。
まずは、年金制度の仕組みを知りましょう。
賦課方式と積立方式があります。それぞれどんな特徴があるか見ていきましょう。
賦課方式とは?
賦課方式とは、厚生労働省HPに記載がありますので引用します。
賦課方式は、年金支給のために必要な財源を、その時々の保険料収入から用意する方式です。現役世代から年金受給世代への仕送りに近いイメージです。現役世代が高齢になって年金を受給する頃には、子どもなどその下の世代が納めた保険料から自分の年金を受け取ることになります。
現在の年金制度ですね。
積立金方式とは
現役世代の自分が、将来の自分のために、年金を積立ておき、切り崩しながら生活していくスタイルです。
積み立てたお金は自分に戻ってくる仕組みです。不公平感は生まれませんね。
なぜ賦課方式なのか
ここで疑問に思うはずです。
なぜ自分で納めた年金を貰えないのか。
積立金方式ではダメなのか。
それは賦課方式に優れた理由があるからです。
賦課方式の良いところから見ていきます。
ひとつは、物価の上昇に強いことです。現在の年金制度ができた1961年当時は、初任給が2万円の時代でした。2万円の時代にお金を積み立てたとしても、現在の物価水準では生活できませんよね。
積立金方式が致命的なところです。ただ、インフレに強い株式投資や投資信託などがあるではないか、また、今後はそんな物価の上昇はないと思う方もいると思います。
ただ、どうでしょう。積立金方式は自分の年金財源が枯渇したらお仕舞いです。これで「安心」が買えるでしょうか。
消去法で賦課方式が最も優れた年金制度なのです。
まとめ
公的年金への不満はいつの時代もあるものです。今の年金制度は「安心」が最大の売りだということがわかります。
賦課方式制度によって、世代間の不公平さもありますが、積立金方式よりもずっと優れた制度となっています。
ただ、賦課方式による年金制度も完全ではないんですよね。次回、私的年金を取り入れたベストな年金ライフをお伝えします。